最強フリーエレキギター音源『Unreal instruments Standard Guitar』を使おう!

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WindowsでもMacでもPro Toolsでも使える。こんな音源フリーで良いんですか?

 

フリー最強エレキギター音源Standard Guitarのすごさ

デモ音源とは打って変わって私LAMEはクリーンで鳴らしてみました。歪ませる前提で作られた音源らしいですが、音作りがうまくいけばかなり綺麗に鳴ります。

様々な楽曲で使える優秀な音源ですね。

ではこのStandard Guitarはなぜフリー最強なのでしょうか?

もちろんデモ音源でそのすごさは分かりますが、有料音源並みに奏法が充実していることや同音連打に強いということが挙げられます。

44.1kHz/24Bit Flac

B1~E5 ステレオ(ダブリング)

F5~D6 モノラル

ラウンドロビン(最大で16)

2400サンプル

ハムバッカーピックアップのギターをサンプリング

ピッキングノイズ、ストップノイズ等のノイズを収録

コントロールチェンジによるビブラートのコントロール、共鳴をコントロール

引用:ギターサウンドフォント Soundfont Guitar

ダブリングが可能で最大16!のラウンドロビンです。

つまり16回同じ音を連続で鳴らしても違うサンプルが鳴るということですね。これならコードのバッキングも自然です。

コントロールチェンジを使用することでより細かな設定が可能です。

またDIでサンプリングされているためアンプシミュレーターを使って自由に音作りができます。

Standard Guitarを導入する

まずは音源をダウンロードしましょう。

現在の最新バージョンはStandard Guitar_V2ですね。

unreal-instruments.wixsite.com

解凍した後はフォルダはCドライブ直下やドキュメントのフォルダ内など分かりやすいところへ移動するか、SFZ用のフォルダを作成してその中へ入れておくことをおすすめします。

次にSFZプレイヤーのsforzandoをダウンロードしてインストールを行いましょう。

www.plogue.com

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WindowsMacOSがあるので使用しているPCのOSと同じものをダウンロードします。

インストールする際にはDAWに合わせたプラグインの規格(VSTAURTAS、AAX)を選び、使用しているプラグインフォルダーを選びます

インストールが完了したらDAW上で立ち上げてみましょう。まずSETTINGのタブを選んで環境に合わせた適切な設定を行っておきましょう。

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  • MAX Engine RAM Allocation
    sforzandoで使用できるメモリの最大値を決めます。Standard Guitarの容量を考えると512MBで特に問題はありませんが、メモリ容量が大きい場合は数値を上げてもいいでしょう。

  • Inst. Disk Pre-Caching
    サンプルのアタック部分をどれくらいメモリに読み込むかを設定します。
    小さく設定すると音源の読み込みが早くなり、メモリの消費が抑えられます。しかしSSDでなければ音飛びが発生する可能性があります。
    大きく設定すると音源の読み込みは遅い上にメモリは消費しますが、動作が安定します。

  • User file path
    ダウンロードしたStandard Guitarのフォルダ、又はSFZの音源をまとめているフォルダを指定します。この設定をしておくことで簡単に音源を読み込むことが出来ます。

詳しくはSettings and performance monitoringを参考にしてください。

Standard Guitarを鳴らす キースイッチの解説

User file pathの設定をすると左上のINSRUMENTからUserを選ぶと音源が表示されます。

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  • #Standard_Guitar_V2_KSOP
    キースイッチとコントロールチェンジで扱う場合はこれを使用します。

  • #Standard_Guitar_V2_XTracking
    KSOPにダブルトラッキング以上のトラッキングを行う機能を加えたもの。
    トラックを複製してパンを振るだけで簡単にダブルトラッキングができます。

  • #Standard_Guitar_V2_VSOP
    ベロシティスイッチとコントロールチェンジで扱う場合はこれを使用します。
    KSOPと比べて一部のアーティキュレーションが制限されています。

  • #Standard_Guitar_V2_VSOP_XTracking
    VSOPにダブルトラッキング以上のトラッキングを行う機能を加えたもの。

  • #Pure Arpeggio
    シンプルなアルペジオトーン。おまけのようなもの。

詳しくは音源同梱のテキストファイルをご覧ください。

ここでは#Standard_Guitar_V2_KSOPを読み込んでみます。

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鍵盤が白く表示されている部分で音が鳴り、灰色に表示されている部分(キースイッチ)で奏法を選択します。

立ち上げた直後は何らかのキースイッチを選択しなければ発音されません。

ではC1 *1 のサステイン ダウンをMIDIキーボードやマウスで選択して鳴らしてみましょう。

うまく音が鳴らない場合はVOL(CC7)が-∞dBになっているかDAW、IFなどを確認してください。

A0を選ぶとピッキングハーモニクスになりましたね。

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ではどういったキースイッチがあるのか見てみましょう。
同梱のテキストファイルから引用した内容です。

 

*収録奏法
(KSOP)
(G#0) ナチュラハーモニクス
(A0) ピッキングハーモニクス
(A#0) ブラッシング
(B0) フレットミュート
(C1) サステイン ダウン
(C#1) サステイン アップ
(D1) サステイン オルタネイト
(D#1) パームミュート ダウン
(E1) パームミュート アップ
(F1) パームミュート オルタネイト
(F#1) ハンマリング プリング(自動検出)*
(G1) スライドダウン*
(G#1) スライドアップ*
(A1) スライドイン*
(A#1) スライドアウト

発音可能領域(B1~D6)

(G6) チョーキング 半音*
(G#6) チョーキング 1音*
(A6) チョーキング 1音半*
(A#6) ユニゾンチョーキング 自動*
(B6) ユニゾンチョーキング 手動
(C7) ポルタメント*
(C#7)サステイン PBR12*
(D7) サステイン PBR24*
(D#7) トリル 半音
(E7) トリル 1音
(F7) トリル 1音半
(F#7) トリル 2音

*はサステインから各奏法をモデリング

フリーとは思えない奏法の充実さですね。パームミュートはブリッジミュートと同じです。

また、G6~F#7にアサインされているアーティキュレーションを使用する場合、キースイッチのノートを実音より前に配置する必要があるとのことです。

では他のエレキギター音源にはあまり見られない、いくつかのアーティキュレーションについて解説しましょう。

(A#6) ユニゾンチョーキング 自動
(B6) ユニゾンチョーキング 手動

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手動のユニゾンチョーキングでは低い音程のノートをピッチベンドでピッチを上げることができます。

自動の場合と違い、チョーキングの速度を変えたり、僅かにビブラートをかけるといったことが出来ます。

(C#7)サステイン PBR12*
(D7) サステインPBR24*

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PBRとはピッチベンドレンジのことで12だと1オクターブ、24だと2オクターブとなります。画像の通りピッチベンドを書くことでオクターブ単位で音程を動かすことができます。

全く同じピッチベンドの書き方でもPBR24のほうは2オクターブ動いていますね。

大きく動くスライドやアーミング奏法を再現するときに使いましょう。

(F#1) ハンマリング プリング(自動検出)

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多くのエレキギター専用音源ではノートを重ねることで実現させるハンマリングとプリングですが、Standard Guitarの場合はアタックが弱いサステインを鳴らすアーティキュレーションだと思ってください。

このアーティキュレーションを指定してノートを重ねても和音として鳴るため注意してください。あくまでもマウスで打ち込むことが前提で、MIDIキーボードでうまく鳴らすことは出来ないですね。

Standard Guitarを鳴らす ベロシティスイッチの解説

#Standard_Guitar_V2_VSOPを読み込んで、ベロシティで奏法をコントロールチェンジしてみましょう。KSOPよりは自由度が低いですが、マウスのみで打ち込んでいく場合はこちらのほうが素早く打ち込めるでしょう。

ベロシティスイッチを確認してみましょう。
同梱のテキストファイルから引用した内容です。

(120~127) サステイン ダウン
(110~119) サステイン アップ
(100~109) サステイン オルタネイト
(90~99) パームミュート ダウン
(80~89) パームミュート アップ
(70~79) パームミュート オルタネイト
(60~69) ハンマリング プリング(自動検出)*
(50~59) スライドイン*
(40~49) スライドアップ*
(30~39) スライドダウン*
(25~29) ピッキングハーモニクス
(20~25) ナチュラハーモニクス
(10~19) ブラッシング
(2~9) フレットミュート
(1) スライドアウト

発音可能領域(B1~D6)

*はサステインから各奏法をモデリング

ベロシティでアーティキュレーションを変更するため、音の強弱は一定です。

音の強弱を変更するにはCC11 Dynamicsを使用します。

PH_Priority CC46を使用するとベロシティが127の際に、サステインを優先するか

ピッキングハーモニクスを優先するかを変えることが出来ます。

VSOPの場合はCC11とCC46をうまく使用しましょう。

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Standard Guitarを鳴らす コントロールチェンジの解説

コントロールチェンジを使うことで、このStandard Guitarは本領を発揮します。

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CCと書かれているものは、そのコントロールチェンジで値を変えられます。

同梱のテキストファイルからの引用です。

・CC11 Dynamics (VSOPのみ)
VSOPではベロシティで奏法を指定するため、このパラメーターで演奏の強弱を表現します。

・CC20 Vib_Depth
ビブラートの強さをコントロールします。

・CC21 Vib_Speed
ビブラートの速さをコントロールします。

・CC22 Mute_Time
パームミュートの長さをコントロールします。

・CC23 Long
余韻を長く収録したサンプルが再生されます。
コントロールチェンジの値が112~127の時に有効になります。
このパラメーターは曲の最後や長いサステインを演奏したい場合に効果を発揮します。

・CC24 Rel_Shape
ノートオフ時のリリーススタイルを選択します。
(5種類のリリーススタイルと2種類のアクションリリース)

コントロールチェンジ値
02~15 Basic
16~31 Hard
32~47 Agressive
48~63 Agressive2
64~79 Position Change
このパラメーターは重要な機能の一つであり、エレキギターの打ち込みをよりナチュラルに仕上げます。

*アクションリリース

・自動スライドアウト
コントロールチェンジの値が80~95の間はサステイン、スライドダウン、スライドアップ、プリング、ハンマリング、スライドイン、擬似レガートのリリース音がスライドアウトとなり、
リードギターを打ち込む時に効果を発揮します。
(ミュートダウンのリリース音はアップストロークになります。)


・自動オルタネイト
コントロールチェンジの値が96~127の間はサステインダウン、ミュートダウン、フレットミュートダウン、ブラッシングダウンのリリース音がアップストロークになり、
スラッシュメタルのバッキングの様に同音を連続して鳴らす場合に効果を発揮します。

ノートオフから次のノートオンまで再生され続けるので、リリース音を強制的に切りたい場合は
B-1を打ち込むことにより強制的に余韻を消す事が可能です。


・CC25 Rel_Level
CC24で選択されたリリース音の音量を調節します。
このパラメーターはリリース1~5の間で有効になります。

・CC26 Interval_A
スライドアップ、スライドダウンのスライド距離を選択します。

コントロールチェンジ値
01~15 半音
16~31 1音
32~47 1音半
48~63 2音
64~79 2音半
80~95 3音
96~127 3音半

・CC27 Interval_B
スライドインのスライド距離を選択します。

コントロールチェンジ値
01~15 半音
16~31 1音
32~47 1音半
48~63 2音
64~79 2音半
80~95 3音
96~127 3音半

・Bend_Time CC28
自動チョーキング、自動ユニゾンチョーキングのスピードを設定します。
*この機能はなんとなく追加した機能で大した自由度もなく不便なので、自身でピッチを書き込んだ方が良い結果が得られます。

・Resonance CC29
演奏時の共鳴量を調節します。

・CC30 Sus_P5
このパラメーターはサステインダウン、アップ時に5度の音を鳴らす為のパラメーターです。

コントロールチェンジ値
0~64 無効
65~127 有効

・Picking_Noise
ピッキングノイズの音量を調節します。

・Picking_Micro
ピックが弦に触れた瞬間の音量を調節します。

・PH_Priority CC46(VSOPのみ)
このパラメーターはベロシティを127で入力した場合、サステインを優先するか
ピッキングハーモニクスを優先するかを決定するパラメーターです。
数値を大きくするほど、ピッキングハーモニクスが優先されます。

・Magnet (CC48)
EMGピックアップのサウンドをシミュレーションします。
この機能によりギターのサウンドメイクがより簡単になります。
自身でサウンドメイクをしたい場合はこのパラメーターを0にしてから行って下さい。

・Slide_Speed
スライドイン、レガートスライドの速度を調節します。

Trill_Speed (KSOPのみ)
トリルの速度を調節します。

 CC22 Mute_Time

パームミュートの長さを変更することができます。

 CC24 Rel_Shape

ノートオフ時のリリーススタイルを選択します。
(5種類のリリーススタイルと2種類のアクションリリース)

コントロールチェンジ値
02~15 Basic
16~31 Hard
32~47 Agressive
48~63 Agressive2
64~79 Position Change

・自動スライドアウト
コントロールチェンジの値が80~95の間はサステイン、スライドダウン、スライドアップ、プリング、ハンマリング、スライドイン、擬似レガートのリリース音がスライドアウトとなり、
リードギターを打ち込む時に効果を発揮します。
(ミュートダウンのリリース音はアップストロークになります。)


・自動オルタネイト
コントロールチェンジの値が96~127の間はサステインダウン、ミュートダウン、フレットミュートダウン、ブラッシングダウンのリリース音がアップストロークになり、
スラッシュメタルのバッキングの様に同音を連続して鳴らす場合に効果を発揮します。


デフォルトは0なのでリリーススタイルは選択されていません。
重要な機能とのことですから、うまく使いこなしましょう。

リリーススタイル

自動オルタネイト適用時はリリースがアップストロークの音になるため、このように打ち込んでもトレモロのようになる。またB-1を打ち込むことで余韻を消すことが出来ます
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アクションリリース

Resonance CC29

共鳴をシミュレートしているわけですね。もちろん実際のギターに近づけるためには共鳴があったほうがいいかもしれませんが、お好みでどうぞ。

1つ目がCC29を127に設定しています。

Picking_Noise・Picking_Micro

ピッキングノイズの音量を調節と、ピックが弦に触れた瞬間の音量の調節します。それぞれCC31とCC32です。どういう弾き方なのかをイメージしながら調整すると良いかもしれません。

Magnet (CC48)

EMGピックアップのサウンドをシミュレーション。アクティブ・ピックアップのサウンドに近いものにするというものですね。

とは言ってもこれは難しいことをしているわけではなく低音域が落ちて、高音域がブーストされているような感じです。EQでも同じことは出来ますが、面倒だな~という場合は最大に設定しておくと歪みの乗りが良くなります。

強く歪ませずにパッシブ・ピックアップのサウンドがほしいのであれば、CC48の数値は抑えておきましょう。

値を固定しないことで他の用途にも使えそうです。

コントロールチェンジをうまく使って、よりリアリティのあるサウンドに仕上げていきましょう。

おまけ フリーで使えるお手軽アンプシミュレーター

Standard Guitarを使ったのはいいけど、アンプシミュレーターってどうすればいいの?

DAWに付属しているものは微妙なクオリティ。有料のものは持っていない。
フリーでもたくさんあるけど何を使えばいいの?

というギターの音作りについてはあまりよく分からないというDTMerの皆さんにお手軽なアンプシミュレーターをご紹介します。

Blue Cat's Free Ampです。

Blue Cat's Free Amp - The Free Guitar Amp Sim Plug-In (VST, AU, AAX, VST3) (Freeware)

ユーザー登録必要なし!インストールしてすぐに使える!

クリーン、クランチ、ハイゲインの音作りができる3種類のアンプがあるため、あまり拘らないというのであればこれで十分ですね。

バーブやディレイは他のプラグインを使えばよし!

おまけ Unreal instrumentsの他の音源

METAL-GTX

unreal-instruments.wixsite.com

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メタルに特化したエレキギター音源。

最低音はF#1ということで、メタル向けエレキギター音源として名高い有料音源のShreddage2シリーズより半音低い音が出せます。

有料音源でこの音域が出せるのはRealEightとEvolution Dracusしかありません。フリーでこの音域はすごい!

Djent作りまくりですね。

Standard Bass

unreal-instruments.wixsite.com

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Standard Guitarと共にダウンロードしてほしいのがこのStandard Bassです。

ピック弾きとスラップ奏法ができます。実はフリーのベース音源ってほとんどが指弾きなので、とてもありがたいですね。

18ラウンドロビンなのでルート弾きも自然です。

1912

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大正琴の音源です。コンデンサーマイク2本によるステレオ録音ということで音の広がりが良い感じです。

アーティキュレーションも充実!なぜ無料なのか!

その他Epic TomとKitchen-Xもあります。ダウンロードしましょう!

unreal-instruments.wixsite.com

 

音源についての質問は作者の紫式部さんに聞いてみましょう。
こういう機能つけてほしい!といったら付けてくれるかも。

twitter.com

 

もし身近に「フリーのエレキギター音源良いのないかな~」と嘆いている人がいればStandard Guitarを教えてあげてください。

*1:同梱テキストに合わせた音階表記。DAWによってはC0(ヤマハ式)です。

440Hz=A4なのかA3なのか | g200kg Music & Software