歌ってみたMIXに役立つ便利な有料プラグイン
歌ってみたのMIXについてのブログ記事はたくさんありますが、プラグインについて書いているものがあまりないと思ったのでメモ程度に書いてみます。
DeeTrim
DOTEC-AUDIO(ドーテック・オーディオ) - "DeeTrim" VST & AU & AAX plug-in
インサートするだけで音量を一定にしてくれるというもの。めちゃくちゃ良い時短プラグインです。とても安い。
一番悩ましいのが綺麗にダイナミクスを整えることですよね。最初のコンプのかかり方を綺麗にするために前段にプラグインでボリュームオートメーションを書くなんてやってられません。これがあればどんなに音の大小があるボーカルでも一定にしてくれます。
VOCALモードはある程度元のダイナミクスを残してくれるので自然な仕上がりです。後段にコンプレッサーをかければ、あとは問題なし。
Vocal Rider
https://www.waves.com/plugins/vocal-rider
音量を一定にするのが目的であればDeeTrimが優秀ですが、Vocal Riderはオートメーションを自動化するもの。ということでコンプレッサーをかけてダイナミクスは整ったけど音のアタックが弱くオケから抜けたサウンドにならないというときに、エフェクトの最終でこれを使うのはありかと。
サイドチェインに対応しているので、オケをトリガーにしてオケの音量に合わせてオートメーションを書いてくれます。ただボカロ曲のオケはマスタリング前でもしっかりと音圧はあるのでサイドチェインを有効にしたところで…という感じはありますが、音数が少ないゆったりとしたバラード曲には強い武器になるはず。
ただVocal Riderを使ったからと言ってボリュームオートメーションを書くいわゆる手コンプを全くやらなくていいかというとそうではない。
Renaissance Vox
https://www.waves.com/plugins/renaissance-vox
スライダーを下げるだけでコンプがかかり、ゲートで邪魔な音を除去。出力が大きい場合自動的にリミッターがかかる。シンプルでとても良いです。ボーカル用コンプレッサーで迷ったらこれ。
ソフトニーなので緩やかにコンプがかかりますが、この質感が好きではない人もいると思います。ハードニーのコンプでシャキっとさせたいとか。そういう人には向いていない。
ただコンプレッサーがかかるだけではなく、自然に音を太くしてくれるのでオケに埋もれない音になる。
RX Elements
https://www.izotope.com/en/products/repair-and-edit/rx/rx-elements.html
RX Elements: Audio Repair Plug-in, iZotope, Inc. [Online Code]
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ノイズ除去などの修復プラグイン。ElementsはRXの中で一番安いグレードですが、これで十分です。
De-Noiseを使えばサーと後ろで鳴っているノイズを取り除けます。音の劣化も少なく高品質。
De-Clipを使えば万が一クリップして音割れしてしまった音源も修復できます。ただクリップしないようにIFのゲインを調整するのが一番ですからね!
De-Clickはあまり出番がないものの、一瞬飛び出るポップ音などを抑制できます。
De-Humはボーカル用途だとおそらく使わないです。
セール時に3000円弱で買えます。
DeBreath
https://www.waves.com/plugins/debreath
ブレスを抑えることが出来るプラグインです。完全に消すか音量を下げるか。
これはモノラル用のプラグインなのでステレオトラックで使用するとL側だけに適用されるのでモノラルトラックで必ず使ってください。
うまく検知できれば最高です。ブレス大きい場合はうまくいきません。
Noveltech Vocal Enhancer
ボーカル特化のエンハンサーです。高音域の倍音を付加することで明るい派手なサウンドになります。
楽曲自体が高音域が強いダンスミュージックの場合、ボーカルをEQの高域ブーストだけで対処するとうまくいかないことがあるのでこういうエンハンサーがあるといいですね。
これは滅多にセール来ないと思います。頻繁にセールしてるWavesのプラグインで代用しても大丈夫。
https://www.waves.com/plugins/aphex-vintage-aural-exciter
F6 Floating-Band Dynamic EQ
https://www.waves.com/plugins/f6-floating-band-dynamic-eq
コンプレッサーのように動作するダイナミックEQというものですね。ダイナミックEQ、アクティブEQという言い方もあり様々なプラグインがありますが、新しく使いやすさの面でも申し分ないF6をチョイス。フリーでもTDR NovaというダイナミックEQがあります。
ダイナミックEQは「ここだけ高音域が飛び出ていて痛い音になる。」「基音のあたりを飛び出たときだけ圧縮させたい。」「一瞬のピークだけを抑えたい。」のようなことが出来るのでとても便利です。
マルチバンドコンプレッサーよりもピンポイントでコンプレッション出来るのが良いです。ディエッサー代わりにもなります。
Doubler
https://www.waves.com/plugins/doubler
Wavesのバンドルを購入したら多分これが入ってるので使っておきましょう。
名前の通りダブリングエフェクトです。音を二重、三重にすることで音に厚みを出す他、左右に音を振って広がりを出したり、ハモリを左右から聞かせるといったことが可能。
トラックを複製しても同じようなことが出来ますが、これがあるとすぐにできるので便利です。
Reel ADT
https://www.waves.com/plugins/reel-adt
わざわざ二回歌うの面倒だし、機材使って音に厚みつけられないの?と最初に言ったのがビートルズのジョン・レノン。そのジョン・レノンと当時のアビーロードスタジオスタジオのエンジニアが作ったものを再現したプラグイン。
いわばダブリングエフェクトの元祖。Doublerと違ってハードのエミュレーションなのでアナログの質感が心地良いです。Doublerはバリバリデジタルエフェクトなので、こっちの方が好きな人は是非。
CLA Vocals
https://www.waves.com/plugins/cla-vocals
そもそもMIXが面倒!サクッと良い感じ出来ないの?という面倒な人にはとてもありがたいプラグイン。世界的なレコーディングエンジニアであるChris Lord-Algeさんがボーカルで行ってる処理をそのままプラグイン化したもの。
もちろん歌ってみたの場合はオケを自分で作るわけではないのでオケに合わせていく必要がありますから、このプラグインだけでもちろん完結はしません。それでも完成形がすぐに見えて効率が良くなると思います。
ちなみにWavesはシグネチャープラグインというものあり、これ以外にも様々なエンジニアのボーカルプラグインがあります。でもCLAが一番人気。